妊婦はクラビットを服用することができる?

2019年10月24日

クラビットとは、細菌による感染症の治療に使用されるニューキノロン系の合成抗菌剤のことです。
性器クラミジアの代表的な疾患である尿道炎・女性の子宮頸管炎などの感染症に有効とされています。
薬の有効性は臨床試験できちんと確認されているので、安心して摂取する事が可能です。

実は、クラビットなどのニューキノロン系の抗生物質は誰でも服用できるというものではないです。
確かにクラビットは感染症などの治療に有効ですが、妊婦が服用してしまうとお腹にいる赤ちゃんに悪影響があるからです。
たとえば、胎児の催奇形性、つまり先天異常などが出てしまいます。
この催奇形性とは、文字通り、赤ちゃんの顔や体に奇形が起きてしまう症状のことです。

胎児に悪影響が出てしまったら、もう取り返しがつかないことになってしまいます。
そのため、女性が性器クラミジアなどの治療に臨む場合は、安易な気持ちで薬を摂取しないほうが良いです。
もしも感染症などの治療で病院を受診した際は、必ずあらかじめ自分が妊婦なのかどうか確かめる事が大事といえます。

ただし女性の場合、自分では全く妊娠していると気づかずに、クラビットを飲んでしまっていたというケースは多くあります。
その場合、薬の影響がお腹にいる赤ちゃんに出ないかどうか非常に不安に感じてしまうものです。
実は、クラビットによる先天異常の影響は、生理がない妊娠2週から12週の期間で最も受けやすいと言われています。
つまり、生理があった日から28日間に関してはクラビットを服用したことで胎児に影響が出る心配はほぼないということです。
この期間は、まだ胎児が作られていないために基本的に薬の影響はないです。

お腹に小さな胎児がいる妊婦は、少しのことでも必要以上に神経質になりがちです。
ただあれこれと不安に感じてしまうと、心理的ストレスのせいで逆に胎児には悪影響となってしまいます。
なので、あまり気にし過ぎないようにしましょう。

クラビットの禁忌とは

妊婦が飲んではいけないことはもちろん、クラビットを服用する際は他にも幾つか禁忌があります。
まず、赤ちゃんへの授乳中に服用しないと言うことです。
と言うのも、授乳中に薬を服用すると、母乳を通して赤ちゃんに成分が届いてしまうからです。
赤ちゃんの体は大人よりも小さくて、体重も軽いので、薬が微量でも非常に影響を受けやすいです。
よって授乳中は絶対に薬を飲まない事、あるいは薬を服用している時はミルク育児に切り替える必要があります。

ただし産後2日から3日の授乳の際に出る母乳には、「免疫グロブリンA」という免疫物質がたくさん含まれています。
よって、この時期に母乳を与えると言うことは、免疫力をアップさせて健康な赤ちゃんに育てていく上で欠かせないものと言えます。
なので、この時期だけはクラビットの服用は控えるようにして、母乳をあげるようにしたほうが良いです。
そうすれば、最低限の免疫物質が赤ちゃんに届けられるので、その後にクラビットを服用する際にミルク育児に切り替えても安心です。

その他のクラビットの禁忌と言うと、牛乳と一緒に摂取してはいけないと言うことです。
その理由は、薬と牛乳を一緒に飲むと、牛乳に含まれるカルシウムと薬の成分が固く結合することでキレートが作られるからです。
このキレートという構造ができると、薬の吸収が妨げられてしまいます。
つまり、せっかくクラビットを摂取したとしても、体内で吸収されないために効果が十分に得られなくなってしまうというわけです。

また、クラビットは、貧血治療薬、風邪薬や胃腸薬、サプリメントなどと飲み合わせることも禁忌です。
牛乳と同じように、キレートが形成されて薬の吸収を悪くするからです。
なので、クラビット以外に薬を飲む場合は、かかりつけ医に確認することが必要と言えます。

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